「有痛性分裂膝蓋骨（ゆうつうせいぶんれつしつがいこつ）」とは、膝のお皿（膝蓋骨）が２つ以上に分かれたままになっていて、その部分が動いたり刺激されたりして痛くなる状態のことです。

人間の膝のお皿は、本来１つの骨として完成します。ですが、成長する途中で、お皿の骨がいくつかの小さな骨に分かれているまま、うまくくっつかないことがあります。この状態を「分裂膝蓋骨」といいます。
それだけなら痛くない場合も多いのですが、この分裂した部分が、運動や生活の中で無理に引っぱられたり、衝撃を受けたりすると痛みが出てしまいます。
これを「有痛性分裂膝蓋骨」と呼びます。

〈有痛性分裂膝蓋骨になりやすい原因は？〉
①成長期特有の「骨と筋肉のアンバランス」

身長が急に伸びる時期は、骨が先にぐんぐん伸びていきますが、筋肉や腱（筋肉と骨をつなぐ部分）は伸びるスピードが追いつかないことがあります。

その結果、筋肉や腱が骨を強く引っぱる状態が生まれ、分裂している膝蓋骨の部分にストレスが集中してしまい、痛みが出やすくなるのです。

②部活動などでの「膝の使いすぎ（オーバーユース）」
サッカーやバスケットボール、バレーボール、陸上競技など、膝に負担がかかるスポーツをしていると、有痛性分裂膝蓋骨を発症しやすくなります。
特に「ジャンプして着地する動作」や「急なダッシュ・ストップ動作」が多い競技では、膝蓋骨に強い圧力がかかり、痛みが出やすくなるのです。

③太ももの筋肉（大腿四頭筋）の柔軟性不足
膝蓋骨は太ももの前側の筋肉（大腿四頭筋）とつながっています。
この筋肉が硬くなると、膝のお皿を無理に引っぱってしまうため、分裂している部分に余計な力がかかり痛みが発生します。
普段のストレッチ不足や、姿勢の悪さが筋肉の硬さを生んでしまう原因にもなります。

④姿勢不良や身体の使い方のクセ

・猫背や反り腰
・O脚やX脚
・足を引きずるような歩き方

こうした姿勢や歩き方のクセは、膝への負担を大きくし、有痛性分裂膝蓋骨の痛みを引き起こす原因になります。

⑤片足にだけ体重をかけるクセ（左右のバランスの崩れ）
・片足に体重をかけて立つ
・左右どちらかばかりでケンケンする
・いつも同じ側で荷物を持つ

このようなクセがあると、膝にかかる負担が左右で偏り、片側だけ有痛性分裂膝蓋骨を発症することもあります。

大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、安心してスポーツに取り組めるよう、膝の痛みの原因をしっかり見つけ出し、無理のない治療を行っています。
「ちょっとした痛みだから」と放置せずお早めにご相談ください。

「有痛性分裂膝蓋骨は放っておいても治る」と思っている方も多いですが、実は放置しているとどんどん悪化してしまうケースもあります。

☑痛みを我慢して練習や試合を続けてしまう

一番多い悪化の原因は、「痛みがあるのに運動を続けてしまうこと」です。

特に中学生は、部活動やクラブチームで毎日練習がある場合が多く、「試合に出たい」「周りに迷惑をかけたくない」と無理をしてしまうことがよくあります。

でも、膝に痛みがあるというのは、「これ以上使いすぎると壊れてしまうよ！」という体からのサインです。
そのサインを無視して練習を続けると、分裂している膝蓋骨の部分に炎症が起こり、さらに悪化してしまうのです。

☑膝の使い方が悪いまま放置してしまう
膝の痛みが出る根本的な原因は、「膝にかかる負担が強すぎる動き方」や「体の使い方のクセ」にあります。
例えば…
・着地のときに膝が内側に入る（ニーイン）
・太ももの筋肉が硬く、膝蓋骨を強く引っ張っている
・片足に重心がかかる歩き方

こうした膝の使い方を改善しないまま練習を再開してしまうと、痛みが再発したり、前よりも悪化してしまうことがあります。

☑ストレッチ不足・筋肉ケア不足
成長期の体は、骨がどんどん伸びていくため、筋肉や腱がガチガチに硬くなりやすい状態です。
この時期にしっかりとストレッチを行わず、筋肉の柔軟性を保たないままでいると、膝蓋骨に余計な引っぱりがかかり、症状が長引きます。

「ストレッチはめんどうだからやらない」
「ケアは痛くなったら考えよう」

そう思っていると、痛みが慢性的になってしまうリスクがあります。

☑姿勢や歩き方のクセが改善されていない

有痛性分裂膝蓋骨が悪化する大きな原因のひとつに、「姿勢や歩き方のクセ」があります。
・猫背で立っている
・反り腰でお腹を突き出して歩いている
・いつも片方の足に重心をかけている

こうしたクセがあると、膝にかかる負担が左右で偏ってしまい、せっかく痛みが落ち着いてもすぐに再発してしまいます。
改善するためには、姿勢や歩き方を見直し、膝にかかる負担を減らすことが重要です。

☑体のバランス（筋力や柔軟性）が整っていない
膝だけを治そうとしても、実はうまくいかないことが多いのです。
なぜなら、膝にかかる負担は「足首」「股関節」「体幹」など、全身の筋力や柔軟性のバランスが関係しているからです。

例えば…
・体幹（お腹や背中）の筋力が弱いと、姿勢が崩れて膝に負担がかかる
・股関節が硬いと、動きが悪くなり膝でカバーしようとしてしまう

こうした全身のアンバランスを整えずに膝だけ治療しても、根本的な改善にはならず、また痛みがぶり返してしまいます。

健笑堂整骨院グループでは、痛みが出ている膝だけでなく、「なぜ膝に負担がかかっているのか」をしっかり分析し、悪化を防ぐための姿勢指導・リハビリを行います。

「膝がちょっと痛いだけだし、ほっとけばそのうち治るでしょ」
「試合が終わったら休めばいいや」

このように、有痛性分裂膝蓋骨の痛みをそのまま放置してしまうと、あとで困ったことになってしまうことがあります。

①膝の痛みがどんどん強くなる
最初は「違和感があるな」程度だった痛みが、だんだん強くなり、
→ ジャンプでズキッと痛む
→ 歩くだけで痛い
→ 階段の上り下りがつらい
というように、普通の動作でも膝が痛くなる状態になってしまいます。
部活や運動だけでなく、日常生活にも支障が出るほど悪化してしまうのです。

②膝のお皿がグラグラしてくる
有痛性分裂膝蓋骨は、膝のお皿が完全にくっついていない状態です。
痛みが出ているのにそのまま動き続けると、分裂している部分が不安定になり、
お皿がグラグラしてしまうこともあります。
これが進むと、膝に力が入りにくくなったり、踏ん張ったときに痛みで力が抜けたりしてしまいます。

③パフォーマンスが落ちる
「痛いけどがんばれば動ける」という状態で運動を続けると、無意識に痛みをかばう動きになってしまい、全力でプレーできなくなります。
・ダッシュが遅くなる
・ジャンプ力が落ちる
・切り返し動作が遅れる

このように、部活や試合で本来のパフォーマンスが出せなくなるだけでなく、無理なフォームで動くことで他の部分まで痛めるリスクが高くなります。

④他のケガを引き起こす
膝をかばって無理な動きを続けていると、
・足首の捻挫
・股関節や腰の痛み
・反対側の膝への負担増加

といった二次的なケガが起こりやすくなります。
特に、反対側の膝まで痛めてしまうと、運動どころか歩くことさえ辛くなるケースもあります。

⑤将来、手術が必要になることも
分裂した膝蓋骨がくっつかないまま大人になると、慢性的に膝の痛みが続いてしまうことがあります。
この場合、将来的には手術で分裂した骨の部分を取り除いたり、くっつけたりしないといけなくなることもあります。

そうならないためには、成長期の今、しっかりとケアをして悪化させないことがとても大切です。

「まだ大丈夫」と思っているうちに、どんどん悪化してしまうのがこのケガの怖いところです。
大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、膝の痛みを早期に改善し、再発しにくい体作りまでサポートしています。

痛みを我慢せず、早めの治療で楽しく運動を続けましょう。

有痛性分裂膝蓋骨は「成長期特有のケガ」ですが、しっかりと治療を行えば、スポーツを続けながらでも改善を目指すことができます。

①まずは“使いすぎ”をやめる【運動の制限】
膝に痛みが出ているときは、まず「膝を休ませる」ことが一番大切です。
・練習メニューを軽くする
・ジャンプやダッシュを控える
・痛みが強いときは練習をお休みする

こうすることで、膝のお皿にかかる負担を減らし、炎症を落ち着かせていきます。

大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、ケガの状態に合わせて「どのくらい動いていいか」をアドバイスします。

②炎症を抑える【アイシング・電気治療】
膝の痛みが強い場合は、炎症を抑えるためのアイシング（氷で冷やす）や電気治療を行います。
冷やすことで腫れや痛みをやわらげ、電気治療で血流を良くして回復を早めていきます。
「ただ冷やすだけじゃなく、治る力を引き出す治療」がポイントです。

③太ももの筋肉を柔らかくする【ストレッチ・手技療法】

膝のお皿は太ももの筋肉（大腿四頭筋）に引っ張られているので、この筋肉が硬くなっていると痛みが悪化しやすくなります。そこで、しっかりとストレッチを行い、柔軟性を取り戻すことで膝への負担を減らします。

健笑堂整骨院グループでは、ストレッチに加えて手技療法（マッサージや筋膜リリース）を行い、筋肉の硬さを取っていきます。
「ただ伸ばす」だけでなく、「使いやすい筋肉」にしていくのが大切です。

④体のバランスを整える【姿勢・歩き方の指導】
有痛性分裂膝蓋骨は、膝だけの問題ではありません。
「姿勢が悪い」「歩き方にクセがある」など、体全体のバランスが崩れていることで膝に負担が集中することが多いのです。

健笑堂整骨院グループでは、
・正しい姿勢の取り方
・膝に負担をかけない歩き方
・体幹（腹筋・背筋）のトレーニング

こういった指導を行い、「膝が痛くならない体の使い方」を身につけてもらいます。

⑤スポーツ復帰までのリハビリ指導

痛みが取れてきたら、徐々に運動強度を上げながら、スポーツ復帰のためのリハビリを行っていきます。

・筋力トレーニング（特に大腿四頭筋・ハムストリングス）
・ジャンプやステップ動作の確認
・バランス感覚を鍛えるトレーニング

「痛みがなくなったからいきなり全力！」では再発のリスクが高くなってしまうため、慎重に体を戻していく必要があります。

⑥再発予防のためのセルフケア指導
ケガが治ったあとも「また痛くなったらどうしよう…」と不安になることがあります。
そうならないように、自宅でできるストレッチや簡単なトレーニング方法を指導し、再発を防ぐための体作りを行います。

「どうすれば膝に負担をかけずに動けるのか」を知っておくことで、痛みの不安なくスポーツに取り組むことができるようになります。
「練習を休むのが不安」「早く部活に戻りたい」という気持ちに寄り添いながら、一緒に治していきますので、安心して大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループにご相談ください。

有痛性分裂膝蓋骨の治療期間

実際に、痛みが出てからどれくらいの期間で良くなるのか、気になりますよね。
でも、治るまでの期間は“膝の状態”や“どれくらい早く治療を始めたか”によって大きく変わってきます。

◎軽症の場合：約2〜4週間
痛みが出てからすぐに治療を始めた場合や、痛みがそれほど強くない場合は、
→ 約2〜4週間で痛みが引いてくることが多いです。

この場合でも、膝に負担がかかる動作（ジャンプやダッシュなど）は控えながら、リハビリやストレッチをしっかり行うことで、スポーツ復帰もスムーズに進みます。

◎中等度の場合：約1〜2ヶ月
・運動を続けながら痛みを我慢してしまった
・膝に腫れや強い痛みが出ている

こうした場合は、約1〜2ヶ月ほどの治療期間が必要になります。
この期間で、膝の炎症をしっかりと抑え、筋肉の柔軟性を戻しながら、姿勢や動き方のクセも修正していきます。
「痛みが取れたらすぐ練習復帰！」では再発してしまうので、慎重に動きを確認しながら復帰プランを立てていきます。

◎重症の場合：3ヶ月以上かかることも
・痛みが長期間続いている
・分裂部分が大きく、膝のお皿がグラグラしている
・何度も痛みをぶり返している

こうした重症ケースでは、3ヶ月以上の治療期間がかかる場合もあります。
この場合は、膝にかかる負担をゼロに近づけるところからリハビリを進め、全身のバランス改善にも時間をかける必要があります。

有痛性分裂膝蓋骨を早く治すには、「ただ安静にする」だけではダメです。
「早期の治療開始」「体の使い方の改善」「無理をしない復帰計画」がとても大切です。

大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、お一人おひとりの膝の状態に合わせたオーダーメイドの治療・リハビリを行い、できるだけ早く、安全にスポーツ復帰できるようサポートしています。
「試合までに間に合わせたい」「部活を続けながら治したい」という方も、ぜひご相談ください。

Q有痛性分裂膝蓋骨とオスグッド病はどう違うのですか？

有痛性分裂膝蓋骨（ゆうつうせいぶんれつしつがいこつ）とオスグッド病は、どちらも成長期の子どもやスポーツをしている中高生に多く見られる膝のケガです。
どちらも膝の前の方に痛みが出るため間違えられることもありますが、実際には痛みが出る場所や原因が違います。

有痛性分裂膝蓋骨は、膝のお皿の骨（膝蓋骨）が成長する時に、いくつかに分かれてできる骨のかけらが一つにくっつかず残ってしまうことが原因です。その部分にジャンプやダッシュなどで強い力が加わると炎症が起きて痛みます。多くの場合、お皿の外側の上あたりを押すと痛みが出ます。
一方、オスグッド病は膝のお皿の下にある「すねの出っ張り（脛骨粗面）」に起こります。太ももの前の筋肉（大腿四頭筋）が強く引っ張ることで、その骨の部分に負担がかかり、腫れたり、出っ張りが大きくなったりします。こちらもジャンプやダッシュの多いスポーツでよく見られます。
両方に共通しているのは、成長期に起こりやすいこと、そして運動量が多いと悪化しやすいことです。そのため、大分県にある鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、強い痛みや症状が悪化しないよう、個々の状態に合わせた予防治療や施術プランをご提案しています。
また、損傷の程度が強い場合や医師の診断が必要と判断した場合には、整形外科へのご紹介も行い、患者様が最適な形で回復できるようサポートいたします。
膝の痛みでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

Q有痛性分裂膝蓋骨は大人になってからも治療できますか？

有痛性分裂膝蓋骨は大人になってからでも治療することが可能です。まずは安静やストレッチなどで膝をいたわり、それでも症状が改善しない場合は、手術を検討するケースもあります。
ただし、大人ではすでに骨の成長が終わっているため、自然に治ることはあまり期待できません。膝に負担をかけすぎないように練習量を調整したり、太ももの前の筋肉（大腿四頭筋）をストレッチしてやわらかくしたり、サポーターやテーピングを使って膝を安定させたり、痛みが強いときは湿布や飲み薬で炎症を抑えることで症状が軽減する方も多くいらっしゃいます。
しかし、多くの方が痛みを放置してしまい、慢性化してしまうケースも少なくありません。
だからこそ、初期の急性期時期にしっかりとした治療が非常に大切になります。
大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、ご来院いただいた際のお身体の状態に合わせて、最適な治療プランをご提供させていただきます。治療期間の短縮を目指してサポートさせていただきますので、「相談だけでも」という方も、ぜひお気軽にお立ち寄りください。

Q有痛性分裂膝蓋骨の再発を防ぐにはどうしたらいいですか？

有痛性分裂膝蓋骨は、一度痛みが治まっても、間違った使い方やケア不足で再発しやすい症状です。再発を防ぐためには、以下の5つのポイントを意識することが大切です。

①膝に負担をかけすぎないこと
ジャンプやダッシュなど、膝に大きな負担をかける動作を長時間繰り返すと再発しやすくなります。また、練習量を調整し、無理をせず休養をとることが重要です。
②太ももの筋肉の柔軟性を保つこと
特に 大腿四頭筋（太もも前の筋肉） が硬くなると、膝蓋骨に強い力が加わりやすくなるので毎日のストレッチで柔らかさを保つことが予防につながります。
③筋力バランスを整えること
太ももの前だけでなく、太ももの裏側（ハムストリングス）やお尻の筋肉（大臀筋）などもバランスよく鍛えることで、膝への負担が分散され、再発リスクを下げることができます。
④サポーターやテーピングを活用する
運動中に膝を安定させるためにサポーターを使用すると再発予防になります。また、テーピングで膝蓋骨の動きをサポートする方法も有効です。
⑤痛みを放置しないこと
「少し痛いけど動けるから大丈夫」と無理をして運動を続けると、炎症が悪化して再発しやすくなります。痛みが出たら早めに休み、必要なら整形外科や整骨院で相談することが再発予防につながります。

とはいえ、これら全てを自分で判断するのは難しいこともあると思います。
そのため、大分県の鶴崎、大在、賀来、春日、三重にある健笑堂整骨院グループでは、
☑お身体の状態に合わせたセルフケアの指導
☑サポーターやテーピングの適切な使用方法のアドバイス
☑症状に応じた施術・運動指導
などを通じて、再発予防をしっかりサポートいたします。
お気軽にご相談だけでも構いません。大切なお身体を守るために、ぜひお立ち寄りください。